2025年秋ドラマとして注目を集める「小さい頃は、神様がいて」は、10月9日(木)夜10時より、フジテレビ“木曜劇場枠”で放送スタート。
脚本は『最後から二番目の恋』『ひよっこ』『余命10年』などで知られる岡田惠和氏。
主演には実力派俳優・北村有起哉と仲間由紀恵を迎え、さらに小野花梨、石井杏奈、小瀧望、阿川佐和子、草刈正雄、近藤華ら豪華キャストが集結した、温かくも少し切ない家族の物語です。
「小さい頃は、神様がいて」出演者紹介|心に残る演技を見せるキャストたち
北村有起哉|小倉渉(おぐら わたる)
食品会社に勤める父親。19年前に「子どもが20歳になったら離婚する」という約束を妻と交わし、その日が近づいてきた今、心に葛藤を抱えている。
仲間由紀恵|小倉あん(おぐら あん)
専業主婦として家庭を支えてきたが、心の奥では「その約束」を支えに生きてきた。穏やかながらも複雑な感情を抱く母。
小瀧望|小倉順(おぐら じゅん)
渉とあんの長男で消防士。家を出て自立しているが、家族の問題に無関心ではいられない存在。
近藤華|小倉ゆず(おぐら ゆず)
家族の末っ子で、映画監督を目指す大学生。家庭の空気を敏感に察知しながら、自分の未来にも向き合っている。
小野花梨|樋口奈央 & 石井杏奈|高村志保
同じマンション「たそがれステイツ」に住むカップル。スーパー銭湯勤務と厨房で働く日常の中で、キッチンカーの夢を追っている。
阿川佐和子・草刈正雄 ほか
近隣の住民として登場。3世帯の生活が絡み合う舞台を通して、ドラマに温かみと深みを与える名優たち。
あらすじ|“3世帯の交差点”で描かれる人生のひととき(ネタバレなし)
舞台は東京にある少しレトロな雰囲気を残す3階建てのアパート「たそがれステイツ」。
1階から3階まで、それぞれの世帯が暮らしている中で、ある嵐の夜をきっかけに、3世帯の住人たちが一晩を共に過ごすことになります。
中心となるのは、19年前に「子どもが20歳になったら離婚しよう」と約束していた小倉夫妻。
その日が近づく中で、夫婦・親子の間に静かに積み重ねられてきた感情がじわじわとあふれ出します。
視聴後の感想|“あの約束”が揺らす家族の静かな嵐。細部まで丁寧に描かれた岡田惠和ワールド
「小さい頃は、神様がいて」第1話――心から「これは良作!」と感じさせられるスタートでした。
3階建てのアパート「たそがれステイツ」を舞台に、それぞれの家族(夫婦・親子・カップル)の日常が映し出され、多様性への眼差しや「あるある」と感じる共感が自然に生まれます。
会話のテンポ、映像の美しさ、物語の流れすべてにセンスが光っており、ユーミンの『天までとどけ』が流れる場面では、定番だけどやっぱり染みる、そんな演出が胸に残りました。
この完成度の高さは、脚本・岡田惠和さん(『最後から二番目の恋』『ひよっこ』など)に加え、ドラマ『美しい彼』の制作陣による演出や音楽の力も大きいのかもしれません。
台風の描写は、まるで今後小倉家に訪れる“心の嵐”の予兆のよう。そして、仲間由紀恵さん演じる“あん”の回想シーンからは、物語後半に深く関わるであろう彼女の心の痛みが丁寧に描かれていました。
脇を固めるキャストも絶妙。
1階に住むシニア夫婦・永島家は、阿川佐和子さんと草刈正雄さんのキャスティングが抜群で、演じ慣れていない素朴さが逆にリアリティを生み、まるで本物の夫婦を覗いているような気持ちに。
2階の住人である奈央(小野花梨)と志保(石井杏奈)のカップルも、お互いに支え合う姿が切なく愛おしく描かれていて、彼女たちが抱える“生きづらさ”と向き合う様子が胸に響きました。
そして、その娘役を演じる近藤華さん。夏ドラマ「僕達はまだその星の校則を知らない」でも印象的な演技を見せていた彼女が、本作でもその存在感をしっかり発揮しています。
ラストに描かれた「あの約束」をめぐる家族の葛藤が、どのように物語を動かしていくのか。
第2話以降の展開にも期待が高まる、そんな第1話でした。
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